
JR九州は7月28日、2022年(令和4年)秋ごろをめどに開業する西九州新幹線 (武雄温泉~長崎間)に導入されるN700S「かもめ」について、最新の車両デザインを発表しました。
昨年の2020年10月28日に発表された一部車両デザインも含め、より詳細な車両デザインを見て行きたいと思います。
<エクステリアデザイン>

(JR九州プレスリリースより)
『九州らしいオンリーワンの車両』として号車番号、車両ロゴデザイン、毛筆列車名デザインについては、既存の九州新幹線800系「つばめ」の車両デザインを踏襲しています。
さらに今回の最新デザインでは、鼻先・ライト周りの黒縁のデザイン、赤いラインの追加などの変更が加えられている点がポイントでしょうか。
特にライト周りの黒縁、赤ラインの追加は、他社(JR東海・JR西日本)のN700S車両と差別化を図る狙いが如実に表れているのがよく分かると存じます。
(参考)N700S「かもめ」2020年10月発表時と比較

左が昨年2020年10月28日(当時)発表された車両デザイン、右側が今日発表されたデザインです。
2車比べてもだいぶ印象が変わったことが明らかではないでしょうか。
<インテリアデザイン>
続いて、インテリアデザインについて見て行きたいと思います。
・1号車(指定席):菊大柄

一見黒色のシートに見えますが、カラーコードで検索してみると「#413736」は重い赤色を表しているようです。視覚的には別の色ですが、重厚感溢れるシートデザインに感じます。
・2号車(指定席):獅子柄

獅子は邪気を払う魔除けの意味を持つ獅子の文様が定着し、後述する牡丹唐草と組み合わせた文様が多くみられます。
灰緑色のシートで、深々しい新緑の雰囲気を味わうことができそうです。
・3号車(指定席):唐草(模様)

唐草は、草の種類ではありません。
イスラム美術の一様式で、英語では「Arabesque(唐草模様の,アラビア風意匠の)」と訳されます。こちらもカラーコードを調べると『淡い、濁ったオレンジ色』のようなシートを採用しているようです。
・4号車~6号車(自由席)

自由席は黄土色のシートとマス目基調の床デザインのようですね。
コンセプトの「新幹線つばめ」のDNAを持続させ、変化・進化させて「新幹線かもめ」を表現している点がポイントでしょうか。
JR九州発表:西九州新幹線車両デザイン決定!!(2021/7/28発表)
各車両ごとに、シートデザイン・床デザインが違うので乗り比べるのも楽しいかもしれません。
昨年10月発表時よりも数段かっこ良い、大人びたデザインになっていますので、実車登場・走行シーンが今から待ち遠しいですね。