2020年1月に、JR東海の国鉄型車両(主に211系・311系中心)の置き換え用として、導入が明らかになった新型通勤車両「315系」。
今回は導入発表から変更された点、新たに明らかになってきた点をまとめていきたいと思います。
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【製造元・スケジュール】
2021年度~2025年度にかけて、全車両計352両が日本車輌製造で製造される予定です。
主に名古屋地区・静岡地区を中心に中央本線、東海道線、関西本線等に投入が計画されており、現在では神領車両区所属(中央本線で運用)の車両が増備されています。
詳しい投入スケジュールですが、2021年1月29日に日本車輌製造から発表された数値、JR東海が3月に発表した設備投資計画を基に製造計画について図式化しています。
【出場順】※順次更新予定
~2021年度・8両×7編成~
・C1編成(R3/11/6)
・C2編成(R3/11/18)
・C3編成(R3/12/2)
・C4編成(R3/12/16)
・C5編成(R4/1/13)
・C6編成(R4/2/9)
・C7編成(R4/2/24)
~2022年度・8両×6編成、4両×2編成)~
・C8編成(R4/11/10)
・C101編成+C102編成(R4/12/22)
・C9編成(R5/1/12)
・C10編成(R5/1/26)
・C11編成(R5/2/16)
・C12編成(R5/2/27)
・C13編成(R5/3/23)
~2023年度・8両×10編成、4両×10編成)~
・C14編成(R5/4/6)
・C15編成(R5/4/20)
・C16編成(R5/5/18)
・C17編成(R5/6/1)
・C18編成(R5/6/15)
・C19編成(R5/7/13)
・C20編成(R5/8/3)
・C21編成(R5/8/24)
・C22編成(R5/9/7)
・C23編成(R5/9/21)
・C103編成+C104編成(R5/10/5)
・C105編成+C106編成(R5/10/19)
・C107編成+C108編成(R5/11/16)
・C109編成+C110編成(R5/11/30)
・C111編成+C112編成(R5/12/14)
【2024年度 64両製造予定】
・C113編成+C114編成(R5/12/14)
・U1編成+U2編成(R6/5/9)
・U3編成+U4編成(R6/5/26)←更新
【営業運転開始日】
2021年11月17日付けのJR東海のプレスリリースより、2022年3月5日(土)から営業運転を開始するとの発表がありました。
また初陣は、中央本線名古屋~中津川駅間に投入開始。2023年度中にも315系に統一される予定です。
→2024年1月1日付の中日新聞において、東海道線、武豊線、御殿場線、身延線での順次運用拡大することが報じられました。
→2024年3月15日に東海道線(名古屋以東~大府間)と武豊線で運用を開始しました。
→2024年3月16日のダイヤ改正で中央線は315系に統一となりました。
・静岡地区への315系導入検討
JR東海の労働組合が発表した、2021年4月26日付の資料によると、静岡地区への315系投入が令和6年度(2024年度)以降となることが明らかとなりました。
なお、最新版の労組資料によれば、静岡地区への導入は現段階で計画には入れていないものの、視野には入れている段階です。
→2024年5月9日にU1編成とU2編成が落成、翌10日に静岡車両区へ回送されました。
※今後も動きがありましたら、内容を随時更新して参ります。
【関連記事】
2021年度~2022年度の出場のまとめは上記よりどうぞ。
- 車体デザインのコンセプト(「先進性×親近感」)
- 車体(非常走行用蓄電装置搭載、車椅子スペース、車内案内表示器設置車内防犯カメラ設置・車体は3ドア)といった基本仕様。
- 8両編成・4両編成の車両をそれぞれ配備。
幕張メッセで2021年11月24日~26日の3日間開催された「第7回鉄道技術展2021」において、日本車輌製造は新ブランド「N-QUALIS」(エヌクスオリス)を発表しました。
315系は新ブランド「N-QUALIS」第一号として登場。
※「N-QUALIS」は、安全(Safety)・品質(Quality)・保守(Lifelong)の3点に磨きをかけ、進化させた、日本車両の次世代プラットフォームを指します。
製品例として、通勤型車両、特急型車両、状態監視技術、NS台車の4種類が挙げられていました。(NS台車は、小田急ロマンスカー70000形(GSE)、新型通勤車両5000形にも採用)
※「非常走行用蓄電装置が4号車・8号車に搭載される予定」と12/3付の鉄道コムのリポートで判明しています。
●車両インテリアデザイン
これまで315系のインテリアデザインの詳細については明らかにしませんでしたが、5/18にデザインと車内設備の詳細が明らかになりました。
インテリアデザインコンセプトは「優しく安心感のある快適な移動空間」とし、既存の車両を一部分踏襲しつつ、デザインは青を基調としたグラデーションデザインに変更されています。
※丸印の番号については、プレスリリースに準じて付番されています。
<車体前方部/後方部>
前回のプレスリリースでもあったように、1両あたり1箇所(車体前方部/後方部)に車椅子スペース(&ベビーカースペース)が設置されました(①)。このスペース付近の扉の非常電話装置の取り付け位置は、少し低い位置にあるように見受けられます。
また、開閉扉付近には黄色い滑り止めが確認できるほか、車両の扉とホームの幅を軽減させたようです(③)。
<優先座席部分>
315系の優先座席は、211系・213系のデザインを踏襲した形でオレンジ色を基調とした座席となりました(②)。また、床面もオレンジ色を基調にしたものと青色を基調としたデザインが色分けされていて、「優先席」だと目視しやすいデザインに変更されています。
<車内の様子>
311系・313系などと比べて車内案内表示器が大幅に改善し、※カラーユニバーサルデザインに対応した車内案内表示器(液晶ディスプレイ)が見られます。
細かくて詳細は不明ですが、この画像を見る限りでは三菱製の物を採用していると推測されます(④)。また、車内に5か所に「防犯カメラ」が設置されます(⑤)。
さらに、扉横に非常電話装置の取り付け(⑥)や、空調設備の向上(⑦)、青色を基調とした普通座席に変更され、211系と比べて一席あたり1cm程度座席幅が広がり、各座席の幅が46cmとなったようです(⑧)。赤外線・紫外線99%カット の遮熱・遮光ガラスを採用し、カーテンの取付も廃止されました(⑨)。この他にも、バリアフリー対応の車椅子トイレなどが全車両1編成あたり1箇所に設けられることとなりました。
※【カラーユニバーサルデザインとは?】
人間の生まれつきの色の感じ方(色覚)は、大きく5つの型(タイプ)に分けることができそれぞれの色覚型には色の感じ方に異なる特徴があります。また色覚は病気や老いによって変わることもあります。こうした人間の色覚の多様性に対応し、より多くの人に利用しやすい配色を行った製品や施設・建築物、環境、サービス、情報を提供するという考え方を「カラーユニバーサルデザイン(略称CUD)」と呼びます。
参考文献:CUDO(NPO法人 カラーユニバーサルデザインデザイン機構)「CUOとは」から一部引用→(https://www2.cudo.jp/wp/?page_id=74)
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